2009年11月13日金曜日

PandaのCEOとCTO、Cloud Antivirus 正式版1.0のリリースについて語る

米Download Squad記事より

by Lee Mathews (RSS feed) Nov 10th 2009


Panda Cloud Antivirusは、2009年にそのリリースについて非常に多く語られたものの一つです。それが伝統的なアンチウイルスモデルに対する新たなスピンを始めたことで、クラウドコンピューティングを奉じる他の多くのプログラムと同様に、多くの賞賛と批評に遭遇しています。Panda自身はCloud AVに関して強気の姿勢を貫いており、私は幸運にも同社CEO Juan Santana氏及びシニアリサーチアドバイザである Pedro Bustamante氏にお話を聞くことができました。

Santana氏とBustamante氏にとって、Pandaのベータテスト期間は大きな成功に終わりました。これを計る一方の物差しは、Cloud AVに遠隔でパワーを与えるコレクティブインテリジェンスがどれだけのものをこれまでに処理したかですが、Santana氏は、「現時点で、約25テラバイトのデータがコレクティブインテリジェンスのデータベースに蓄積されています」と述べています。

同氏によると、「そのうちの60%はマルウェアです。我々は毎日約12万の新しいファイルを受け取っており、その内6-7万が悪意を持ったものです。」 全体では、コレクティブインテリジェンスは現在までに約8千万のファイルを処理し、毎日150ギガバイトものサイズのログを生成しているとのことでした。

更に付け加えると、Cloud AV は最近実施されたテストにおいて99.4%という非常に高い検出率を達成しました。 この数字は有名なフリー製品であるAviraやAvast, AVG そしてMicrosoftの新しいSecurity Essentialsを上回るものでした。

それについてSantana氏は、「Panda Cloud Antivirusは新しいプロテクションのモデルです。それは言い換えると、アップデートボタンのない最初のアンチウイルスということです。その意味で、ベータテストは非常に重要でした。」と述べています。

「我々は、新しいモデルの正しさを確認するためにテストをしてくれる多くのアダプターを必要としており、特に従来のマーケットの外側でヘビーなテストをして欲しいと考えていました。」とBustamante氏は述べています。Pandaは正確な数を公表していませんが、インストールの総数は「何百万の単位」であり、アンチウイルス界の「ルーキー」としてのオファーのデビューとしては確かに目覚しいものだといえます。

最初にも言いましたが、Cloud AVに対する反応は賛否が入り混じったものでした。能力を持つ軽量なアンチウイルスプログラムであることは否定すべくもありません。コレクティブインテリジェンスのバックエンドによってCloud AVは急増する脅威に迅速に対応し、一方でリソースの消費量はSecurity Essentialとほぼ同程度です。

しかしながら、ユーザーは一方でプライバシーに関して大きな不安を持ちました。たとえそれがセキュリティアプリケーションによる解析の目的であったとしても、個人的なファイルが許可なくクラウドに安易に送信されることを誰も望みません。これについてBustamente氏は、「プライバシーは我々にとっても非常に重要です。例えば、WordのドキュメントやExcelのシートなどは、PC側ですべてローカルに解析されます。送信されるのは.exe, .com や.batファイル等のバイナリのみになります。」と述べています。

もう一つの共通する不安は、帯域幅の消費です。しかしながら、Bustamante氏はCloud AVに関してはこれについても問題にはならないと断言しています。「我々がベータ期間中に収集したデータによると、1台のクライアントPCが1日に使用する帯域は約140KBでした。これは例えばNortonやMcAfeeといった他のプログラムが巨大な定義ファイルを毎日ダウンロードしているのと比較すればバケツに対して1滴くらいのものです。」

Cloud AVはインターネットに接続されたコンピュータのためのものではありますが、オフラインであっても引き続き保護されています。「Panda Cloud Antivirusのローカルキャッシュは、コミュニティ全体がIn-The-Wildで流通しているのを“観測”している“移動標的”のようなものです。勿論、それは従来型のインクリメンタルな(常に追加されるが、減らされることのない)定義ファイルのアップデートとは違うものです」とBustamante氏は述べています。

このサイトをフォローしている方であれば、多分私自身が最近MSEを使っていたことは知っていると思います。しかしながら、Cloud AVの最近のバグフィックスといくつかの改良、更にWindows 7 のフルサポートを受けて、私は入れ替えを行いました。それが貢献した項目のうちの一つは、定義ファイルのダウンロードです。ある日MSEはアップデートを行っている間ひどく動きが遅くなったことがありました。勿論定義の古くなった定義ファイルベースのアンチウイルスアプリは私のプロテクションのプランからして論外です。

ひょっとしてあなたはRTMへの切替を待っていましたか?今日11月10日はCloud Antivirusの正式リリース日で、Pandaは無料アンチウイルスの世界を大きなノイズで騒がしくしようとする構えのようです。 ダウンロードはこちら http://www.cloudantivirus.jp

もしあなたが教育機関の仕事をしていて、予算削減の実現を望んでいるようでしたら、私がいい事を教えてさしあげましょう。今回の取材を終える最後に、私はSantana氏に、Cloud AVのライセンスモデルはマイクロソフトのMSEのモデル (ホームユースとSOHOユースはフリー)の例に従うのかと尋ねました。彼の答えはこうでした。「Cloud Antivirusはホームユーザーと教育機関での使用について無料です。」 Cloud AVに切り替えることで学校での大幅なコスト削減が出来るかもしれません。

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